金融/投資

分散投資ってなに?

更新日:

時間を味方につける

日頃の生活において、どのように時間を使うかは、誰にとっても大きなテーマです。家庭と仕事を両立させるために、限られた時間を最大限有効に使いたいと思っている方は多いと思います。上手に時間を使えれば、生活はそれだけ楽しくなることでしょう。これと同じことが投資の世界でも言えます。

投資の世界では、時間を味方につけることはとても大切な考え方とされています。どのようにして時間を味方につけるのか、もう少し具体的に見てみましょう。

分散投資とは

「分散投資」とは、投資先を一つに限定せず、複数の投資先に投資することをいいます。一つの資産に集中投資をしてしまうと、その資産の値動きだけで運用資産全体が左右されてしまうことになります。投資をする際は、「長期投資」と合わせて、投資先や投資するタイミングを分散する「分散投資」を心掛けることが大切です。

分散投資のテクニックその1 投資対象の分散

資産の分散や銘柄の分散でリスクを分散する方法です。

上手に分散投資をするには、同じような特性を持つ資産のグループを知っておくとよいでしょう。それには大きく分けて「現預金」「国内株式」「国内債券」「外国株式」「外国債券」「不動産」「商品(金、原油など)」があります。「外国株式」「外国債券」については、投資対象国が先進国か新興国かによっても、大きく特性が異なります。

資産のグループ 金融商品
現預金 普通預金、定期預金など
国内株式 国内株式(投資信託を含む)
国内債券 国債・地方債・社債など、国内債券を中心に投資・運用する投資信託・公社債投信 等
外国株式 外国株式(投資信託を含む)
外国債券 外国の国債や社債など外国債券を中心に投資・運用する投資信託・外貨建のMMF 等
不動産 現物不動産、不動産投資証券(REIT)、REIT(国内・外国)を中心に投資・運用する投資信託 等
その他 商品(金、原油など)・商品ファンド等

上手に分散投資をするには、同じような値動きをする同じグループ内の金融商品で分散するのではなく、異なる値動きの傾向がある別のグループの金融商品を組み合わせます。

資産の分散の一例

投資には、株式投資もあれば、債券投資もあります。株式と債券は一般に異なる値動きをする傾向にあり、株式と債券の両方に分散して投資をすることでお互いのマイナスをカバーし合うことができます。預貯金も組み入れればさらにリスクを低減することができます。

株式への分散の一例

一口に株式投資といっても、実に多くの企業が株式を発行していて、業種・業態もさまざまです。特定の業種へ投資を集中すると、どの業種の株式もおおむね似た値動きになり、値下がりしたときの損失が膨らむ可能性があります。その点、値動きの異なる複数の業種の株式や債券を組み合わせて分散投資をすれば、リスクを分散することができます。

分散投資のテクニックその2 国内外への地域分散

さまざまな国や地域の株式、債券、通貨へ分散投資することでリスクを分散する方法です。

投資対象は国内だけではなく、世界に広がっています。日本の景気が良くないときでも、世界には景気の良い国もあります。為替相場の動きもさまざまで、為替相場の動向により、収益にプラスに働いたり、マイナスに働いたりします。さまざまな国・地域の株式、債券、通貨への分散投資によってリスクを分散することができます。

分散投資のテクニックその3 王道は積立投資(時間分散の効用)

積立による目標額を3,000万円とした場合の毎月積立額(百円未満四捨五入)

年率0.5% 年率1.0% 年率1.5% 年率2.0%
20年間積立てる場合 119,200円 113,500円 108,100円 102,900円
30年間積立てる場合 77,400円 71,900円 66,600円 61,600円
40年間積立てる場合 56,600円 51,100円 46,100円 41,400円

※減債基金係数に基づいて算出した概算です。税金等については考慮していません。

※減債基金係数とは、目標金額を貯めるために、毎年いくらずつ積立てればよいかを計算するときに使う係数のことです。

積立てる年数と年率が変わるだけで毎月必要とされる積立額にこれだけの差が生じます。そして、積立期間が長くなるほど、その差はさらに開くことがわかります。金利についてはあまり意識していない方が多いかと思いますが、資産運用を真剣に考える際には大変重要な要素だということに気付かされます。

分散投資のテクニックその4 ドル・コスト平均法のメリット

投資するタイミングを分散(時間分散)する手法としては、ドル・コスト平均法が有効です。投資するタイミングを1回に限定すると、その後、価格が下落した場合の高値つかみのリスクが高くなりますが、投資するタイミングを分散させることで、このようなリスクを低減させることができます。

ドル・コスト平均法は、特定の金融商品に対して、定期的に「一定金額」ずつ買付ける投資手法です。価格が高いときには購入する量が少なくなる一方、価格が安いときには購入する量が多くなり、定期的に「一定量」ずつ買付ける定量投資よりも平均購入価格を安く抑えることができます。

ここで、ドル・コスト平均法と定量投資について具体例を用いて比較してみましょう。

定量投資(毎月10口購入する)

1月目 2月目 3月目 4月目 合計 1口あたりの
平均購入価格
購入口数 10口 10口 10口 10口 40口 10,000円
※1
1口あたりの価格 10,000円 12,000円 8,000円 10,000円
購入金額 100,000円 120,000円 80,000円 100,000円 400,000円

※1:10,000円=400,000円÷40口。

ドル・コスト平均法(毎月10万円分購入する)

1月目 2月目 3月目 4月目 合計 1口あたりの
平均購入価格
購入金額 100,000円 100,000円 100,000円 100,000円 400,000円 9,803円
※2
1口あたりの価格 10,000円 12,000円 8,000円 10,000円
購入口数 10口 8.3口 12.5口 10口 40.8口

※2:9,803円≒400,000円÷40.8口
(注)手数料等は考慮していません。

例えば、1口あたりの価格が「10,000円→12,000円→8,000円→10,000円」といった値動きをすると仮定します。定量投資を利用して毎月10口ずつ購入すると、購入金額合計が400,000円、購入口数合計が40口となり、1口あたりの平均購入価格が10,000円となります。

一方、ドル・コスト平均法を利用して毎月10万円ずつ購入すると、購入金額合計が400,000円、購入口数合計が40.8口となり、1口あたりの平均購入価格が9,803円となります。

このように、値動きのある商品を購入するときはドル・コスト平均法を利用することによって、定量投資よりも平均購入価格を安く抑えることができます。

その他に、ドル・コスト平均法のメリットをいくつか見ていきましょう。

投資する金額を全額あらかじめ用意しておかなくても良い

ドル・コスト平均法は、一度にまとまった金額を投資するのではなく、複数回にわたり投資する手法です。そのため、いつでも投資をはじめることができます。そして、定期的に入ってくる給与収入等の中から一定額を投資資金にまわすことにより、計画的な投資が可能になります。

決まった時期に決まった額を投資するため、その時々の気持ちに左右されにくい

例えば、株価の値動きを予測しながらの投資であると、株価がより安い時期に購入したいとの気持ちが働き、購入すべきタイミングを逃してしまう恐れがありますが、ドル・コスト平均法は、「毎月1回、1万円の投資をする」といったように、決まった時期に決まった額を投資しますので、その時々の気持ちに左右されない投資が可能になります。

分散投資のテクニックその5 長期投資のメリット

長期投資のメリットは、ドル・コスト平均法でも見てきたとおり、ある程度収益の安定が見込め、金融商品の短期的な売買による損失を防げるということです。

例えば、株式に長期間にわたり投資していくと、短期間の投資とは異なり、収益のブレ幅が小さくなり、得られる収益が安定すると考えられます。

もし、株式等の値動きが予測できるのであれば、長期投資ではなく短期投資によって収益を得ようとするかもしれませんが、実際にはハードルは高く困難です。高値で買ってしまった株式を安値で売ることにもなりかねません。そのときの相場が高いか安いかは、実際に投資をした後になってみないと分からないものです。

長期投資には、収益のブレ幅であるリスクを小さくする効果があるだけではなく、投資する商品によっては利息が利息を生む複利の効果も期待できます。

-金融/投資

Copyright© 暮らしの情報サイト , 2021 All Rights Reserved Powered by STINGER.